妻まるこです。こんにちは。
今回は以前の記事(アメリカでの小児1歳児検診Part1)の続きです。1歳児検診の中で特に印象に残っていることについて紹介したいと思います。
1歳児検診での血液検査
アメリカ(ニューヨーク州)の1歳児検診では、血液検査を行います。日本では、赤ちゃんの検診で、血液検査をするという話を聞いたことがなかったので、病院でドクターから血液検査の話を聞いた時にはとても驚きました。
採血をする時には、赤ちゃんの手の人差し指に針を刺し、血が出た所に、細い管(ボールペンのインクのような太さのもの)を近づけ、その管の中に血を採取します。必要な量の血をとるため、血が出ている指を、看護師さんが、ぎゅーっと押し、無理矢理、血をいっぱい出すのですが、それがとても痛々しくて、可哀想でした。
まさかの再検査!
問診、触診も問題なく終わり、さあ帰ろう、と帰り支度をしていると、ドクターから呼び止められました。
「血液検査の結果、Blood Lead Levelが高いため、再検査をしてほしい」
Blood Lead Level ・・・?聞いたことない。なんのことなのか、最初はよく分からなかったけど、とりあえず深刻そうなことはわかり、めちゃめちゃ不安になる私。
その様子を見て先生は色々フォローしてくれます。「赤ちゃんは何でも触るから、たまたま指先が汚れていただけかも、、いずれにせよ、今日問診した結果もすごく健康だし、あまり心配しなくて良いと思うわ。でも早めに再検査に行ってね!」とのこと。
再検査は同じ病院でするわけではなく、近所のラボ(研究所)に行く必要があります。このラボでは、色々な病院で再検査になった人や、ちょっと特殊な検査をする場合に利用します。病院にお願いすると、検査項目を書いた紙をくれるので、その紙を持ってラボにいくとスムーズに検査を進めることができます。予約は不要でした。
また、今回の1歳児検診の血液検査の再検査の場合は、採血の場所が、指先から腕に変わります。
Blood Lead Level とは?
さて、Blood Lead Levelとはなんだったのでしょうか。
正解は「血中鉛濃度」でした。「血中鉛濃度が高い=鉛中毒」となるようです。
それを聞いてもいまいちピンときません。日本では、乳幼児の鉛中毒ってあまり問題として扱われていないような気がするのですが(少なくとも日本にいた時には病院でも聞いたことなかったなぁ。)アメリカでは、乳幼児の鉛中毒はかなり深刻な問題として扱われており、1歳児検診、2歳児検診の検査項目になっています。
赤ちゃんの頃って何でも口に入れてしまいますよね。
お家の壁の古いペンキが剥がれ落ちたカケラを口に入れたり、古い水道管を通ったお水を飲むことによって、深刻な鉛中毒になってしまいます。アメリカでは、特に、1978年以前に建てられた家のペンキに含まれているという鉛が、鉛中毒の原因として扱われています。(アメリカでは1978年に鉛を含む塗料は使用を禁止されました。)
鉛中毒は、知能指数の低下、言葉の発達障害、注意力欠陥、神経障害等、をもたらす、とても怖い病気なのです。
日本でも、古い水道管、絵具や陶磁器のうわぐすり、公園の遊具、中国製の玩具等に、鉛が含まれていることも多いらしく、注意が必要です。
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再検査の結果は・・・
病院から電話をもらいました。「再検査の結果、数値は問題なかったわ!」とのこと。
ふぅ〜安心しました。再検査を受けることが決まってから、鉛中毒について色々調べてしまい、とても不安に思っていましたが、今回はとりあえず大丈夫とのこと。本当に良かったです。
鉛中毒を防ぐ方法
今回は幸いにも大丈夫でしたが、今後も、子供を鉛中毒から守っていかなくてはいけないなぁと改めて思いました。
鉛中毒を防ぐためには、以下のような対策が必要だそうです。
- 外出先から戻ってきた時や、食前にはよく手を洗うこと
- 料理や調乳等に、水道水を使う際には、1分程度、事前に水を出してから使うこと
- 鉛を含むオモチャ、キーホルダー、アクセサリー等は赤ちゃんの手が届かない場所に置くこと
今まであまり意識していなかったこともあったので、今後は気をつけていきます!
最後に
前回に引き続き、1歳児検診で印象に残ったことをご紹介しました。
これからアメリカ(ニューヨーク州)で1歳検診、2歳児検診を受ける方は、血液検査で血中鉛濃度(Blood Lead Level)を測定することになると思います。
最初はちょっとビックリしますが、アメリカでの赤ちゃんは皆が受けているテストなので、安心してください!